第4回:真福寺 ─ 家康公の学び舎、竹善料理と祈りが息づく古刹

岡崎観光

家康ゆかりの街 岡崎の神社仏閣巡りと、食のひとやすみ。

愛知県岡崎市。徳川家康公が生まれたこの町には、今もなお家康公にまつわる神社仏閣が点在しています。
このブログでは、そんな岡崎の歴史ある寺社を一つひとつ巡りながら、訪れたあとの“より道”として、和食料理店「魚信(うおのぶ)」もご紹介していきます。

祈りと歴史に触れ、少しだけ立ち止まり、美味しいひとときを味わう。
そんな“心とお腹が整う”旅のおともに、どうぞ。

真福寺 ─ 家康公が学び、祈り、味わった“知と食”の寺

岡崎市針崎町にある天台宗 真福寺
ここは、徳川家康公が幼少期に学問を学んだ場所として知られる、岡崎の歴史的名刹です。

その一方で、真福寺にはもうひとつの魅力が──
それが、精進料理の一種である竹善料理(ちくぜんりょうり)

この寺では、かつて来客や修行僧にふるまわれていた料理の形式が、今なお継承されています。
肉や魚を使わず、地元の旬の野菜や豆腐、海藻などを丁寧に調理した、体と心を整える料理です。

訪問の際には、事前予約で竹善料理をいただけることも。
まさに“知を育む場所”と“身を清める食”が一体となった、唯一無二の寺院なのです。

境内の見どころと伝説

◉ 本堂と多宝塔

現在の本堂は再建されたものですが、静かに祈りを捧げるにはぴったりの空間。
裏手に立つ多宝塔は、岡崎市内でも珍しい貴重な建築物です。

◉ 弘法大師の足跡と伝説

真福寺には、「弘法大師がこの地で修行をし、湧水を発見した」という言い伝えがあります。
境内に今も湧く清水は「弘法の霊泉」と呼ばれ、病気平癒や延命長寿の霊水として親しまれています。

◉ 家康公の幼少期を支えた寺

三河武士の子として生まれた竹千代(後の家康)は、この寺で勉学を学び、仏の教えに触れました。
「心を整える場所」「知を育む場所」として、家康にとって特別な意味を持った寺だったのです。

魚信で、竹善料理の余韻をつなぐ和のごはん

真福寺で心と体を整えたあとは、少し車を走らせて、魚信(うおのぶ)本店へ。
こちらでも、自然の恵みを大切にした和の料理をご用意しています。

たとえば、朝4時から毎日手作りしている「本にがり豆腐」や、
素材の持ち味を活かした「釜飯」など、どれも**竹善料理の精神に通じる“ていねいな一皿”**です。


今日のおすすめ:夏の涼味御膳

  • 刺身三種
  • 冷やし夏野菜の鉢
  • 鱧の天ぷら
  • 鰻釜めし
  • 本にがり豆腐
  • 季節の水菓子

祈りのあとの余韻を、魚信の旬の和食でつないでください。


さいごに:真福寺と竹善料理、そして魚信でひとやすみ

真福寺は、家康公が心を育て、祈りを捧げ、食の基本に触れた場所。
その“学び”と“整い”の感覚を、竹善料理とともに体感できる貴重な寺です。

そしてその後に、魚信で味わう旬の和食は、
現代に受け継がれた“日本人の祈りと食の心”を、そっと補ってくれるはずです。

次回は、神秘と荘厳が交差する「滝山東照宮」へ。
どうぞお楽しみに。

コメント

味の集会場 魚信 女将の西田敬子です。

名古屋短期大学を卒業後、地元の自動車メーカーで海外のお客様の工場案内などを担当していました。その後22歳で退職し、若女将として魚信に嫁ぎました。仕事をしながら一姫三太郎を育てる日々の中で、100名以上の年上スタッフや若いアルバイトと接するうち、コミュニケーションやモチベーションの難しさを感じ、様々な勉強会に参加してきました。

特に脳科学やメンタリングを学ぶことで、スタッフやお客様との関わりがぐっと深まりました。

今、大切にしているのは『感謝』の気持ちです。日々の小さなことにもありがたさを感じ、毎日が奇跡の連続だと実感しています。皆様のおかげで、心から感謝の日々を送っています。

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