第5回:滝山東照宮 ─ 鬼と仏と家康公が眠る、岡崎の秘境

岡崎観光

家康ゆかりの街 岡崎の神社仏閣巡りと、食のひとやすみ。

愛知県岡崎市。徳川家康公が生まれたこの町には、今もなお家康公にまつわる神社仏閣が点在しています。
このブログでは、そんな岡崎の歴史ある寺社を一つひとつ巡りながら、訪れたあとの“より道”として、和食料理店「魚信(うおのぶ)」もご紹介していきます。

祈りと歴史に触れ、少しだけ立ち止まり、美味しいひとときを味わう。
そんな“心とお腹が整う”旅のおともに、どうぞ。


滝山東照宮 ─ 鬼と祈り、文化財に包まれる家康公の聖地

岡崎市滝町に佇む滝山東照宮(たきやまとうしょうぐう)は、
徳川家康公の御霊を祀る神社の一つとして、知る人ぞ知る神秘的なパワースポット
です。

徳川三代将軍・家光の命によって建立されたこの東照宮。
実は、表向きの“神社”としての顔だけでなく、境内に隣接する**滝山寺(たきさんじ)**とともに、
鬼の祭り・国宝級の仏像・源頼朝ゆかりの宝物など、神仏習合の奥深さを今に伝える貴重な聖地なのです。


鬼が躍る、奇祭「滝山寺鬼祭り」

滝山東照宮と滝山寺といえば、なんといっても有名なのが毎年2月に行われる奇祭──
「滝山寺鬼祭り」です。

鎧をまとった鬼たちが火を焚きながら堂内を駆け回るこの祭りは、
厄払い・豊作祈願・子孫繁栄の願いを込めて約1000年前から続いている伝統行事。

鬼が撒く灰を浴びると1年健康に過ごせるとされ、多くの参拝者で賑わいます。
その迫力と神聖さから、「愛知県無形民俗文化財」にも指定されている岡崎の誇る文化遺産です。


運慶作の仏像と、源頼朝公ゆかりの宝物

滝山寺本堂には、なんと運慶作とされる「聖観音菩薩立像」が安置されています。
力強さと繊細さを併せ持つその造形美は、静かな堂内に凛とした空気をもたらします。

さらに、滝山寺には源頼朝公が寄進したとされる太刀や、歴代将軍からの奉納品などが残され、
その歴史的価値は計り知れません。

仏像・建築・文化財──この地にはまさに、「祈りの歴史」が重層的に積み重なっているのです。


アクセス・参拝のヒント

  • 名鉄「東岡崎駅」から車で約20分
  • 駐車場完備(無料)
  • 鬼祭り(2月)、新緑・紅葉シーズンも特におすすめ
  • 拝観自由(一部宝物展などは要予約・拝観料あり)

山間にあるため、歩きやすい靴と静けさを味わう心の準備を。


魚信で、鬼と仏の余韻にやさしいひととき

神と仏が交差する神秘の地・滝山から下りたあとは、
岡崎市街にある魚信(うおのぶ)本店で、体も心も落ち着けませんか?

今日のおすすめは「冬のほっと御膳(例)」

  • 本にがり豆腐(工房で手作り)
  • 季節の天ぷら
  • 鰻釜めし
  • 冷やし鉢/しらすおろし
  • 水菓子

香ばしい釜飯とあたたかい豆腐に癒やされながら、鬼と仏と家康公をたどる一日をゆっくり振り返ってみてください。


さいごに:家康公を祀る神社の奥深さにふれる

滝山東照宮は、ただの“神社”ではありません。
鬼が祈り、仏が見守り、家康公が鎮まる──そんな不思議な奥行きを持った聖地です。

今もなお続く信仰、文化、伝承に触れたあとは、魚信で日常に戻るための“和の一服”を。
次回は、徳川家の菩提寺でもある法蔵寺へと歩みを進めます。

コメント

味の集会場 魚信 女将の西田敬子です。

名古屋短期大学を卒業後、地元の自動車メーカーで海外のお客様の工場案内などを担当していました。その後22歳で退職し、若女将として魚信に嫁ぎました。仕事をしながら一姫三太郎を育てる日々の中で、100名以上の年上スタッフや若いアルバイトと接するうち、コミュニケーションやモチベーションの難しさを感じ、様々な勉強会に参加してきました。

特に脳科学やメンタリングを学ぶことで、スタッフやお客様との関わりがぐっと深まりました。

今、大切にしているのは『感謝』の気持ちです。日々の小さなことにもありがたさを感じ、毎日が奇跡の連続だと実感しています。皆様のおかげで、心から感謝の日々を送っています。

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