第6回:法蔵寺 ─ 家康公の学び舎にして、菩提の地

岡崎観光

家康ゆかりの街 岡崎の神社仏閣巡りと、食のひとやすみ。

愛知県岡崎市。徳川家康公が生まれたこの町には、今もなお家康公にまつわる神社仏閣が点在しています。
このブログでは、そんな岡崎の歴史ある寺社を一つひとつ巡りながら、訪れたあとの“より道”として、和食料理店「魚信(うおのぶ)」もご紹介していきます。

祈りと歴史に触れ、少しだけ立ち止まり、美味しいひとときを味わう。
そんな“心とお腹が整う”旅のおともに、どうぞ。


法蔵寺 ─ 幼き家康が学んだ、祈りと出会いの場所

岡崎市本宿町にある法蔵寺(ほうぞうじ)は、徳川家康公の人生初期に深く関わったお寺のひとつです。
家康公(当時:竹千代)は、今川家の人質として駿府へ向かう直前、ここ法蔵寺に預けられ、短い期間ながらも仏教の教えと学問を学んだ
とされています。

また、家康が天下統一を果たした後、かつての縁を忘れずに位牌を奉納したという逸話も残されており、
法蔵寺は家康公にとって“育てられた寺”であり、“祈りを託した寺”でもあります。


境内の見どころと家康公の足跡

◉ 家康公の位牌と肖像画

寺内には、家康公が奉納したと伝えられる黒漆塗りの位牌と、江戸時代に描かれた家康の肖像画が大切に保管されています。

これらは通常非公開ですが、特別公開時などに拝観することができます。

◉ 「竹千代腰掛け石」

本堂前には、幼い竹千代が腰をかけたと伝わる腰掛け石が残されています。
小さな身体で座ったその姿を想像すると、家康公の人生がここから始まったような気がしてなりません。

◉ 桜と紅葉の名所

春のしだれ桜、秋の紅葉も美しく、地元の人々にとっては四季を感じる憩いの場所として親しまれています。


アクセス・参拝のヒント

  • 名鉄「本宿駅」より徒歩約10分(坂道あり)
  • 駐車場あり(無料)
  • 拝観自由/特別公開時のみ内部見学可能
  • 桜の時期(3月末〜4月上旬)が特におすすめです

魚信で、歴史の余韻に季節の釜飯を

法蔵寺を訪ねたあとは、車で20分ほどの距離にある和食処 魚信へ。

古き良き日本の味──
たとえば、炊き立ての釜飯、豆腐、季節の天ぷらなど、
家康公が食したであろう素朴な料理を、現代のかたちで丁寧に味わえる場所です。

季節限定「初夏の魚信御膳」

  • 刺身三種
  • 本にがり豆腐
  • 鰻釜めし/白身魚の天ぷら
  • 夏野菜の冷やし鉢
  • 季節の水菓子

「歴史を歩き、味に立ち寄る」──岡崎旅の一服に、ぜひ。


さいごに:学びの寺から、祈りを感じて

法蔵寺は、家康公にとって最初の「学びと祈りの地」。
大きな時代を動かした将軍も、はじまりはこうした静かな寺で過ごしていたのだと思うと、不思議な親近感がわいてきます。

次回は、岡崎の中でも信仰厚い岩津天満宮へと足を運びます。
どうぞお楽しみに。

コメント

味の集会場 魚信 女将の西田敬子です。

名古屋短期大学を卒業後、地元の自動車メーカーで海外のお客様の工場案内などを担当していました。その後22歳で退職し、若女将として魚信に嫁ぎました。仕事をしながら一姫三太郎を育てる日々の中で、100名以上の年上スタッフや若いアルバイトと接するうち、コミュニケーションやモチベーションの難しさを感じ、様々な勉強会に参加してきました。

特に脳科学やメンタリングを学ぶことで、スタッフやお客様との関わりがぐっと深まりました。

今、大切にしているのは『感謝』の気持ちです。日々の小さなことにもありがたさを感じ、毎日が奇跡の連続だと実感しています。皆様のおかげで、心から感謝の日々を送っています。

uonobuをフォローする
タイトルとURLをコピーしました