家康ゆかりの街 岡崎の神社仏閣巡りと、食のひとやすみ。
愛知県岡崎市。徳川家康公が生まれたこの町には、今もなお家康公にまつわる神社仏閣が点在しています。
このブログでは、そんな岡崎の歴史ある寺社を一つひとつ巡りながら、訪れたあとの“より道”として、和食料理店「魚信(うおのぶ)」もご紹介していきます。
今回も岡崎を少し離れ、家康公ゆかりの“その始まりの場所”松平郷へ。
旅はまだまだ広がります──。
松平東照宮 ─ 松平家の故郷に眠る、家康公の始まり
愛知県豊田市松平町──かつての三河国松平郷。
この山あいの静かな地に鎮座するのが、松平東照宮(まつだいらとうしょうぐう)です。
ここは、徳川家康公の祖先・松平親氏(ちかうじ)が開いた地。
後に「徳川」を名乗る前の“松平家”のルーツであり、家康公の存在そのものを語る上で欠かせない聖地です。

家康公と松平東照宮──すべての物語はこの地から始まった
天文11年(1542年)に岡崎で誕生した家康公(当時・竹千代)は、
その血筋をたどればこの松平郷に辿り着きます。
松平東照宮は、家康公の死後(1615年)、二代将軍・徳川秀忠によって創建された社であり、
家康公を「東照大権現」として祀る、格式ある神道東照宮の原点のひとつです。
この地は、家康公にとって「自らの存在の原点」──
いわば、戦国の荒波に立ち向かう強さの“心のよりどころ”でもあったのです。
境内の見どころ
◉ 東照宮拝殿と本殿
緑に囲まれた社殿は、荘厳かつ素朴。石段を登った先の空気は、どこか張りつめていて、
“ここからすべてが始まった”という気配に包まれます。

◉ 松平家屋敷跡と産湯の井戸
近隣には、松平家の屋敷跡や、家康公が産湯を使ったと伝わる「産湯の井戸」も。
歩くごとに、静かに歴史とつながる実感があります。

◉ 松平郷館(資料館)
松平一族の歴史を学べる展示があり、家康公以前の松平家のルーツに触れられます。
アクセス・参拝のヒント
- 愛知環状鉄道「四郷駅」より車で約25分
- 駐車場あり/周辺は山あいの静かな集落
- 徒歩での散策がおすすめ(スニーカー推奨)
- 秋の紅葉や春の新緑シーズンが特に美しい
岡崎へ戻ったら、魚信で“原点回帰”のごはんを
松平郷で感じた「始まり」の気持ち。
その余韻のまま、岡崎市内へ戻って、**和食料理店・魚信(うおのぶ)**で、
命と向き合う丁寧なごはんをどうぞ。
おすすめ:「松平御膳」
- 鯛といくらの釜めし
- 季節の野菜冷やし鉢
- 鱧の天ぷら
- 刺身三種盛り
- 本にがり豆腐
- 水菓子
伝統と自然の恵みが詰まった、静かな一膳です。
さいごに:名を変えても、想いは受け継がれる
「松平」から「徳川」へ。
そして、竹千代から家康へ。
すべてはこの松平郷から始まりました。
その原点に触れたあとは、すぐ隣に佇む家康公の菩提寺・高月院へ──
家康公の足跡を、さらに深くたどっていきましょう。
コメント