家康ゆかりの街 岡崎の神社仏閣巡りと、食のひとやすみ。
愛知県岡崎市。徳川家康公が生まれたこの町には、今もなお家康公にまつわる神社仏閣が点在しています。
このブログでは、そんな岡崎の歴史ある寺社を一つひとつ巡りながら、訪れたあとの“より道”として、和食料理店「魚信(うおのぶ)」もご紹介していきます。
祈りと歴史に触れ、少しだけ立ち止まり、美味しいひとときを味わう。
そんな“心とお腹が整う”旅のおともに、どうぞ。
大樹寺 ─ 家康公の「生きよ」の物語が眠る菩提寺
岡崎の北部、静かな住宅地の一角に凛と構える大樹寺(だいじゅじ)。
ここは、徳川将軍家の菩提寺であり、家康公にとって“人生の岐路”を救ってくれた特別な場所でもあります。
桶狭間の戦いで今川義元が討たれたあと、命からがら岡崎城へ向かう途中、絶望し「ここで切腹を」と願った若き家康。
その時、住職から「厭離穢土 欣求浄土(おんりえど ごんぐじょうど)」の教えを受け、生きる決意を新たにしたと伝わります。
この言葉は、後の家康の旗印にも刻まれました。
大樹寺はただの寺ではなく、家康の“人生を支えた言葉”が生まれた場所なのです。
大樹寺は、岡崎随一のパワースポット
いま、大樹寺は「家康公の人生を変えた寺」として、
岡崎を代表するパワースポットとしても人気を集めています。
- 厳かな山門をくぐると、まっすぐ本堂までの気が流れる“開運の道”。
- 家康公が悟りを得たとされる場所に立てば、人生の迷いもふと晴れるような感覚。
- そして、将軍の系譜が祀られた位牌堂には、代々の祈りが積み重なる重厚な空気が漂います。
「気持ちが整う」「運が開ける」「再スタートの勇気がもらえる」と、
仕事や人生の節目に訪れる方も多いそうです。
歴史的な重みと、目には見えない力が交差するこの場所で、
あなたも新たな一歩を感じてみてはいかがでしょうか。
境内の見どころ:歴史が息づく場所へ
◉ 総門・山門・本堂の威厳
約500年以上の歴史を持つ大樹寺。
国の重要文化財にも指定されている山門や本堂は、格式と静けさを併せ持ち、見る者の心を落ち着かせてくれます。
◉ 歴代将軍の位牌堂
家康公から15代慶喜公まで、徳川将軍家の位牌が並ぶ厳粛な空間。
徳川家の系譜と祈りを同時に感じられる貴重な場所です。

◉ ビスタライン(一直線に岡崎城を望む)
本堂正面から南を望むと、遠く岡崎城の天守が見える設計──
これは「ビスタライン」と呼ばれ、将軍家の“始まりと終わり”をつなぐ祈りのラインとして大切にされています。

アクセス・参拝のヒント
- 名鉄「東岡崎駅」から車で約15分
- 駐車場完備(無料)
- 拝観時間:9:00~16:00(年中無休)
- 拝観料あり(大人:400円、小中学生:200円)
季節のおすすめは、新緑の5月〜6月と、紅葉の11月。
朝の時間帯は観光客も少なく、より静かに参拝を楽しめます。
魚信で、心とお腹にひとやすみ
参拝後は、ぜひ車で10分ほどの距離にある魚信(うおのぶ)本店へ。
大樹寺の静けさに包まれた心に、旬の和食でやさしさを添えます。
今日のおすすめは「鱧の天ぷらと鰻釜めしの夏御膳」
- 刺身三種
- 夏野菜の冷やし鉢
- 釜揚げしらすおろし
- 鮑の陶板焼き
- 鱧の天ぷら
- そして香ばしく炊き上げた「鰻釜めし」
本にがり豆腐や、旬の果物を使った水菓子も添えて、まさに“旅のご褒美”です。
おひとりさまでも、家族でも
店内には落ち着いた和室もあり、法事や慶事での利用も多いですが、
観光途中の一人旅で、お座敷やイス席で気兼ねなくご利用いただけます。
さいごに:大樹寺と魚信、ふたつの「整う場所」
人生の分かれ道で、家康公が“生きる”ことを選んだ場所、大樹寺。
その静けさと、祈りの空気に触れたあとは、心に余白が生まれるはずです。
その余白に、季節の釜飯や、出来たての豆腐でやさしさを添えてみてはいかがでしょうか。
次回は「六所神社」を訪ねます。
どうぞお楽しみに。
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